OMNIGOD Military parka / ミリタリーパーカ 綾ダンプ生地

OMNIGOD Military parka / ミリタリーパーカ 綾ダンプ生地

OMNIGOD Military parka / ミリタリーパーカ

まずは生地のご説明です。

70番手の細い糸で織られいるのでシャツのように軽い生地です。かなり高密度で織っているためしっかりとしたハリがあります。平織よりもしっかりする綾織のものでダウンパックとして用いられる生地になります。

ダウンパック?ナイロンやポリエステルなどの表地のダウンジャケットの中に羽が入っていますが、直接羽が入っているわけではありません。中は何層かの構造になっていて羽が出づらい高密度のコットン生地で羽を包んでいるんです。一般的にはこの生地がダウンプルーフとしてダウン系の製品に用いられています。昔はより羽が出ないようにする為生地を叩き、目を潰して使われてたということです。

何度もしつこいですが、コットン100%の薄い生地で軽く、高密度に織られているのでウインドガードに優れています。

もう一つなぜOMNIGODがこの綾ダンプ生地を採用しているかというと、製品染めで独自の色目を出すことと同時に立体感ある製品に仕上がるからです。

綿糸で縫製すると洗い上がりに糸の縮みが出ます、巻き縫い個所は特にパッカリングが生まれます。そういった洗い上がりの良さがあり服に立体感が生まれます。

細かいところでは玉縁のポケット口にスピンドルのような太い紐をいれたり、フラップポケットのフタにはスレキを挟んで縫製したりしています。これも最後の洗い上がり(製品染めを施した時)の縮み具合を計算した仕様になり、OMNIGODDの独特のカタチに仕上がるように計算されたものです。

こんなのを挟んで縫製しています。(ポケット口に太い紐)

また絶対に化繊とは違う着心地が味わえます!コットンの質感はとても着易くライトアウターに最適な生地なのです。

 

続いてはディテールになります。デザイナーに使用したヴィンテージのサンプル写真を送ってもらいました!

UKミリタリーのアノラックがデザインベースでフードが特徴的です。大き目のボタンが付いたネックの仕様が雰囲気を出しています。

ネックディテール。

 

台形の立体的なパターンになったエルボーパッチもミリタリーの雰囲気を感じさせます。

先ほども書きましたがハンドポケットは口を隠した両玉縁のポケット仕様になっています。太い紐を挟んで縫製したもので口が立体的になります。オムニゴッドの縫製仕様は少し隠れたところにデザイナーのこだわりが込められています。

後ろ左サイドに付くフラップポケットも特徴的です。サイドシームをまたいで縫製されていますので、どうでもいいことなのですが服を縫う手順としては工場泣かせの仕様になっています。ジーンズもそうですが前後身頃を縫いを合わせる前にポケットなどを付けるのがセオリーで、こういう非効率なポケット付けは量産においては不向きなディテールになっているのです。

フラップポケットのフタは副資材(別布のスレキ)を入れ縫製します。それにより膨らみが出ます。ポイントポイントを立体的に見せ出来上がりの洗いこまれた雰囲気を強調させています。

挟みこむスレキ↓

ポケットのフタが膨らんでます。

色目鮮やかなイエローカラーのパーカをオムニゴッドジーンズやベイカーパンツにシンプルに合わせるのが二重丸です。

店主

ブログに戻る